高級ホテルのコーヒーは、一杯1000円近くすることもあります。一方、コンビニのコーヒーは、だいたい100円ですね。
約10分の一の値段にもかかわらず、高級ホテルのコーヒーよりもコンビニのコーヒーの方が、美味しいと感じる人が多いのではないでしょうか。
一体、なぜそのようなことが起こるのでしょうか?
使っている豆のランクはほぼ同じ?
実は、コンビニのコーヒーは安い割に原価率が高いといいます。具体的には12%程度。つまり12円。一方、ホテルのコーヒーの場合、メニューに書かれている値段は1000円以上もするものの、その原価率は2%程度で、金額にすると24円。
コンビニのコーヒー豆 → 原価率12% 12円
ホテルのコーヒー豆 → 原価率2% 24円
金額にすると、二倍の開きはあるものの、豆のランクとしてはほぼ同じものだといいます。なぜ二倍もの開きがあるのに、同じランクだといえるのか。
それはファミレスやマクドナルドなどのファーストフードで出されるコーヒーの原価率と比較してみれば一目瞭然です。
コンビニのコーヒーとほぼ同じ値段であるマクドナルドの100円コーヒーの原価率はいくらでしょうか?
中国のマクドナルドから流出したマクドナルドの内部資料によると、100円のマクドナルドの原価率は2%程度、値段にすると2円程度だったのです!
マクドナルドのコーヒー豆 → 原価率2% 2円
マックフライポテト(Sサイズ)は約14円—適正価格は25円
マックフライポテト(Mサイズ)は約19円—適正価格は34円
ハンバーガー約28円—適正価格は50円
フィレオフィッシュ約41円—適正価格は73円
チキンバーガー約36円—適正価格は64円
チーズバーガー約35円—適正価格は63円
ダブルチーズバーガー約60円—適正価格は107円
ビッグマック約65円—適正価格は116円
チキンマックナゲット(4個)約25円—適正価格は45円
チキンマックナゲット(10個)約61円—適正価格は
クォーターパウンダー約60円—適正価格は108円
スイートコーン(Sサイズ)約8円—適正価格は14円
スイートコーン(Mサイズ)約14円—適正価格は25円
チョコレートシェイク約17円—適正価格は30円
また、ファミリーレストランのコーヒー豆も、その原価率から出される金額は、2円から3円ほどだといいます。
そうしたことからも、いかに、コンビニのコーヒーの豆が高級なものを使っているかがわかっていただけたのではないでしょうか。
しかし、高級な豆を使っているとはいえ、なぜホテルのコーヒーよりもおいしくなるのでしょうか?
回転率が早いから酸化しにくい!
コーヒー豆の味がおちる最大の要因は、コーヒー豆の酸化です。
コーヒー文化学会の会長である泉谷博士によると、詳細な実験から「コーヒーは焙煎後、豆で1週間、粉に挽くと3日、点てると30分で酸敗する」といいます。
日本コーヒー文化学会 → http://www.jcs-coffee.org/
勘の良い人なら、この数字から、すでにホテルのコーヒーがマズイ理由がわかるのではないでしょうか。
コンビニのコーヒーは、一杯ごとにコーヒー豆を挽いて、それをドリップしますね。とてつもなく手間と時間のかかることですが、それを全自動のマシーンでやることによって、コストをおさえています。
一方、ホテルのコーヒーはどうでしょう。
ホテルの場合、コーヒーだけを扱っているわけではありません。食事や軽食なども一緒に扱っているために、コーヒーの注文があったからといって、その注文に応じて、コーヒー豆を挽いて、ドリップをして、ドリップし終わったら即、お客さんに出す、なんて手間をかけていられません。
大抵は、ドリップをしている間は、違う作業、たのお客の注文をとったり、お皿を片付けたりするので、ドリップが終わっても、すぐにそのコーヒーをお客に提供する、という手際にならないのが通常です。
そのちょっとの間に、せっかくの高級豆を使ったホテルのコーヒーであっても味が落ちてしまうのです。
まとめ
コンビニのコーヒーは、まさにコーヒーの理想的な状態で出される、最高に贅沢な味です。こんなにコーヒーが美味しかったのか、と驚く人も多いのではないでしょうか。
そして上記のような理由から、コンビニのコーヒーは高級ホテルで出されるコーヒーよりも美味しいという裏付けもあるのです。
コンビニでちょっとした贅沢を味わってみてはいかがでしょか。
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