豆をまかない豆まきが増えてきた?
豆まきといえば、升に入った大豆をまきますよね?
ちょうどこんな感じ。
節分に豆をまくということには、大変深い意味が込められています
多くの人が、縁起を担いで豆まきに大豆を用いているのですが、
地域や場所によっては豆でないものをまくところもあります。
いったいどこで何をまき、そしてそれらにはどのような意味が込められているのでしょうか?
豆まきに大豆を用いる理由
そもそも豆まきは大豆を利用していました。大豆を用いる理由は次のとおりです。
- 五穀の一つである大豆は穀物の霊が宿るとされ、コメに次いで信じに用いられてきた。
ちなみに五穀とは次のとおり→米、麦、あわ、きび、豆 - 五穀の中でも粒が大きいので悪霊を追い払うのにより効果があるとされてきた
- 豆という字、マメのダジャレ、「魔の目にぶつける」や「魔を滅する」などに通じる
といった由緒正しい歴史的な理由があるからです。こうした理由を知れば、節分の豆まきで、大豆以外のものをまくことなんて、ちょっと考えられませんよね。
ちなみに、節分の豆まきで、大豆をまく場合は、必ず炒った豆を使わなければならなりません。なぜなら、
- まいたマメから芽が出ると縁起が悪いから
- 「炒る」が悪魔を「射る」に通じるから
と言った理由があるからです。よって、関東以西のコンビニでは、節分が近づくと、節分の豆まき用の豆として、炒った大豆が販売されますね。
ということで、ではなぜ落花生が豆まきに使われるのでしょうか?
落花生を豆まきにまく理由
主に東北地方では落花生を豆の代わりにまくのが一般的です。しかし、その史実的な根拠は今のところ、見つかっていません。
そうしたことから、なにか古い習慣から広まったというよりも、もっと便宜的な、時代に合わせた実用的な理由から広まっていった慣習であると考えられます。
では、大豆ではなく落花生をまくことで、どういった違いがあるのでしょうか?
落花生をまく地域では、まいた後の落花生を拾って食べるという習慣もあります。 これは落花生をまく地域特有の習慣で、大豆をまく地域では、決して見られない行動です。
また、落花生をまく地域では、まいた後に掃除をするのが一般的なようです。そうしたときに、落花生の場合は、一粒一粒が大きいので、掃除がしやすいという利点があります。
落花生をまくのと大豆をまくことの違いは次の通りです。
大豆 | 落花生 | |
まいた後に拾って食べるか | 食べない | 食べる |
巻いた後の掃除は? | めんどくさい | 比較的楽 |
昔からの習慣に忠実? | 非常に忠実 | 習慣を無視 |
由緒正しいはずの神社でも豆じゃないものをまく理由
まいた後の豆を食べるために、落花生をまく習慣が広まったのかは、定かではありませんが、これと似たようなことが、他の地域や神社における豆まき行事でも見られます。
具体的にどのようなものをまくかといえば、お餅やお菓子、中には現金をまくところもあります。
豆で魔を滅するはずなのに、なぜ神社がそうしたしきたりに従わないのでしょうか?
神社で豆以外のものをまく理由として、鬼を退治するためにまくのではなく、「福を配る」「福をまく」という意味で、お菓子や福餅、お金をまいたりします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
昔からの行事でも、地域や状況によってまくものも、まく意味も変わってきます。
豆まきは今や、福を呼び込む一大イベントになっています。昔からの行事だからといって、あまり堅苦しく考えず、お祭り気分で楽しむのが吉でしょう。
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