ソロキャンプ歴20年のアラフォーベテランキャンパーがたどり着いた、ソロキャンプ最低限の装備一式について語りたいと思います。
ソロキャンプといっても、いろいろなスタイルがあります。徒歩、自転車、バイク、車。どのスタイルのソロキャンプであろうと、初心者から上級者までキャンプでこれだけあれば困らない、最低限の装備というものがあります。本当にこれしか持っていかないと不便があるかもしれませんが、困ることはない、そんな本当に必要なものについて語ります。
減らして減らしてたどり着いた最低限装備9個
キャンプになれない人は、キャンプに行く前に、持っていく道具に関して、色々と心配になるものです。あれも必要になるのではないか?これも必要になるのではないか?心配になってどんどん装備が増えていくものです。
しかしながら、20年もソロキャンプをやっていると、キャプに行く前に、逆にこれは、要らないは、あれもいらないなと、持っていかないものを考えるようになり、逆に装備が減っていくものです。
というのも、持っていかないと不便な思いをすることになるかもしれませんが、そのちょっとした装備のために、ずっとその重量分を持ち歩かなければならないわけです。
道具を全部背負って歩かなければならないのですから、できる限り、装備は減らしたくなるものです。しかしながら、どんなに減らしていっても、やはり最低限持っていかなければならないものもあります。
20年以上ソロキャンプをしてきて、どんなキャンプにもこれだけは絶対に必要だ=ソロキャンプ最低限の装備とは、次の9つです。
- テント
- マット
- 寝袋
- 食料
- 食器
- 火器
- 照明
- 十徳ナイフ
- 防寒着
では、順番に説明していきます。
テント
野宿の際に必ず必要なのがテント。冬の寒さを凌ぐのはもちろんですが、一年を通じて、野外で雨が降った際に、雨を避けるのに必要ですし、夏の蒸し暑い夜であっても、虫よけのために必要です。夏の夜、蒸し暑いからと言って、そのまま外で寝ると、大量の蚊が寄ってきて、体中を刺されまくって、寝るどころではありません。
テントは春夏秋冬、一年通じて必要なものです。
テントは大きければ大きいほど、快適ですが、ソロキャンプの行程で一人で持ち歩き続けなければならないことを考えると、ソロ用の小さなテントを選ぶのが賢明です。
テントの値段は本当にピンキリです。金額がそのまま、テントの性能に大きく影響してきますが、初心者のソロキャンプであるなら、登山メーカーの一番安いテンドで十分です。
マットは意外と重要
テントを建てる際に下に敷くシートがマットです。たかがマットを敷くだけですが、これによって、いろいろな役割があります。
まず、テントの生地が破れたり穴が空いたりしないように保護する役割があります。次に、地面の寒さや湿りから守る役割があります。そして、地面に座ったときに、ゴツゴツした地面に対してのクッションの役目があります。
一日中歩いて、身体を休めるのがテントです。腰をおろしたり、寝たりするときに、地面のゴツゴツが気になってしまっては、休めないですし、疲れも取れません。
よってできる限り厚手のマットを持っていくのがいいでしょう。
マットの材質は、一般的なものはウレタンマットで、登山家がよくリュックの上や下にくるくるに巻いたマットをくくりつけているのを見かけると思いますが、まさにあれがウレタンマットです。少々かさばりますが、軽いし安価ですし、壊れる心配も皆無ですので、よほどのこだわりがなければ、このウレタンマットで十分です。
インフレーターマットと言って、空気を入れて膨らまして使うマットも販売されています。これは、ウレタンマットよりも2倍近く厚みを作ることができる上に、ウレタンマットより小さいサイズで持ち運ぶことができるすぐれものですが、金額も高価ですし、まず穴が空いたり破れることは無いでしょうが、その可能性はゼロではありません。
寝袋、シュラフ
一晩中、寒さで震えなければならないような事になったら、それは命にかかわる危険です。特に気をつけたいのが夏です。平地では夜でも蒸し暑いようなときでも、山に登ったら寒いなんてのはよくあることです。
とはいえ、寝袋はテントについで重くてかさばる荷物です。そこでより暖かくて、より小さいものを選びたくなるでしょう。そうなると、羽毛を使った寝袋が候補に上がってきます。
しかしながら羽毛は、水に濡れると保温力を失い、それが回復するのに非常に時間がかかります。洗うのも難しく、取り扱いは高度な知識が必要になります。
よって、初心者などは、羽毛よりも化繊の中綿を使用した寝袋がおすすめです。化繊は濡れても羽毛ほど保温力が失われることは無いですし、また回復も早いです。洗濯機で洗うこともできるので、いいことづく目ですが、ただ、大きさや重さは羽毛よりも大きく重くなってしまいます。
よって、荷物を一グラムでも軽く、小さくしたいプロ登山家たちは例外なく羽毛を使用した寝袋を使用しています。
そこまで厳しい登山をしない、初心者のソロキャンプであれば、扱いの簡単な化繊の寝袋がおすすめです。
食料やおやつ
ソロキャンプの楽しみの一つに、「食べること」があります。ソロキャンプは特にお腹が好きますし、また、外で食べる食事が美味しいからです。
SNSなどでは、腕によりをかけたキャンプめしを公開している人もいますが、初心者は、できる限り簡単にできる食事を選ぶことをおすすめします。
せっかくたくさんの食材を持っていったにも関わらず、水が足りなくなって、料理ができなかった、なんてことも、よくある失敗です。
車やバイクなどのオートキャンプなどであればいいのですが、もし、自分の足で歩いて、全ての荷物を運ぶようなソロキャンプであるなら、はじめのうちは、できる限り手間のかからない食料を選ぶようにしましょう。
キャンプをする場所にもよりますが、場合によっては、水が自由に手に入らない場所もあります。そうなると、せっかく持っていった料理が全くできないなんてことにもなりかねません。
あと、ソロキャンプでは、食べ物がじゃまになるようなことはありませんし、緊急事態には非常食となりますので、できる限りたくさん持っていきましょう。
食器類
食器類は、今は、百均でも買うことができますし、また、百均でも十分使えます。
具体的に必要な食器は、メスティン、シュラカップ、スプーン、フォーク、箸です。
もし、キャンプ先ではカップラーメンを食べるから、食器はいらないかも、と思っても、かならずメスティンを持っていくことを強くおすすめします。
というのも、カップラーメンだから食器はいらないと思って、持っていかなかったときに、いざ、山で、カップラーメンを作ろうとおもったら、カップラーメンの容器が潰れて穴が空いていたために、お湯が漏れてしまい、カップラーメンを作るのに苦労したことがありましたのでw
あと、リュックなどにぶら下げておくことができるコップも非常に役立ちます。
ソロキャンプでは、喉が渇く場面がたくさん出てきます。きれいな水が湧き出ている場所や水場についたときに、さっと取り出すことができるコップがあると、美味しく水を飲むことができます。
火器類
火は万能で、夜にはランプになりますし、寒くなった時は暖をとることができますし、料理にも活躍します。
しかしながら、初心者のソロキャンプでは、火器類の使用目的は調理です。
いろいろなタイプの火器類があり、何を食べるかによっても、大きく変わりますが、はじめのうちは固形燃料がおすすめです。固形燃料はガスバーナーやアルコールバーナーと比べて、小さくてコンパクトで軽量で、しかも安価ですので、初心者のソロキャンパーにはうってつけです。
ガスバーナーなどは、オーバースペックで、荷物を無駄に増やしてしまうことになりかねません。また、ガスバーナーなどは扱いを間違えると大きな事故を起こしてしまうことになります。
そういうことを考えると、まずは固形燃料から使い始めることをおすすめします。
照明
昼間はまったく必要ないものですが、しかし夜に照明がないと、生死に関わることがあるほど重要なものです。昼間であっても、洞窟なんかに入るときには絶対に必要になるものです。
一日の半分は暗闇ですから、照明は非常に大切です。昔は火を使うランタンなどが定番でした。というのも、電気ランプの性能が低いために、バッテリー交換が頻繁に必要だったからです。しかし、今は、ランプがLED化されたことによって、消費電力が圧倒的に減って、少ないバッテリーで長時間照らすことが可能になりました。
また、バッテリーを使用するほうが、火を使用するものよりも、圧倒的に安全性が高いです。
LEDの照明器具は、懐中電灯としても使えるものもありますので、そうすれば一石二鳥で、荷物も減らすことができます。
防寒具
最低限の装備として、ほとんどの人が挙げることがないけど、絶対に重要なのが、防寒着です。私も、余分な防寒着を持っていかなかったために、なんども寒さに苦しめられました。
冬は初めから用心してかなり念入りに防寒着を持っていくのですが、特に夏なんかは、要注意です。家で装備の準備をしているときに、「夜だってこんなに蒸し暑いんだから、こんなに切るもの持っていく必要ないだろう」と思ってしまうものです。
しかしながら、山に行くと、驚くほど寒かった、なんてことはしょっちゅうです。
十徳ナイフ
キャンプに絶対に持っていきたいのが、ビクトリノックスの十徳ナイフです。
多くのキャンパーが、最低限装備として、このビクトリノックスの十徳ナイフを挙げないのが不思議でなりません。
極端な話を言えば、このナイフがあれば、箸やスプーンなどを作ることができますし、調理もできますし、緊急時には木を切って薪をつくったり、小屋をつくったりすることもできます。
バイクや自転車などのオートキャンプの場合でも、ビクトリノックスの十徳ナイフで簡単な修理やメンテナンスができてしまいます。
十徳ナイフはソロキャンパーのお守りですから、からなず持っていくようにしましょう。
最近では百均でも購入することができますが、流石に百均の十徳ナイフは精度も性能も非常に悪いので、つかっているうちに怪我をしかねません。世界で一番売れている、一番品質が高い、ビクトリノックスのスイスチャンプを持っていくようにしましょう。
プラスアルファで持っていくと贅沢できるもの
◆イス
もし荷物に余裕があるでしたら、イスを持っていくと、より快適なキャンプになります。
最近は、背もたれ付きのイスでも、驚くほど軽量で、500ミリのペットボトルほどの重さだったりするので、荷物に余裕があるときは、ぜひ持っていきましょう
◆テーブル
手の込んだ料理をするのであれば、テーブルがあるとより便利になります。
意外と、料理を作るとき、食べるときに、食器の置き場に困るものです。
◆タープ
タープは雨が降った時は非常に重宝します。あるいは、一人用のテントであっても、タープを張ることで、テントを広々と使うことができます。
◆ハンモック
森の中で、ちょうどいい木を見つけて、ハンモックを設置して、そこで横になるのは、非常に気持ちが良いものです。
パラシュート生地をつかったハンモックであれば、非常に軽量でかさばりませんので、荷物に余裕がある時は、バッグに忍ばせておくと、キャンプ地での楽しみが増えます。
コメント