江戸時代に作られた梅干しでも食べることができた!
梅干しは昔から、保存食として重宝されてきました。どのくらい持つのか、実はそれは未だに答えが出ていないほど、長く持つのです。 というのも、奈良県にある中家住宅と呼ばれる古い農家では、梅干しがどれだけ長く持つのかを試すために、430年前に先祖が大切に保存するように伝え、その教えを子孫が代々受け継いできて、430年以上たった今でもまだそれが大切に保管されているといいます。
実はそれが食べることができるのかどうなのか、誰も試したことがないからわからないのではありますが、見た目は腐敗もしていないし、カビも生えていないので、食べることができるのではないかと言われています。 しかしその同じ農家で、江戸時代である230年以上前に保存された梅干しを、時代劇俳優の高橋英樹がテレビ番組で試した所、普通に食べることができました。 ということで、200年は確実に持つはずです。
梅干しを長く保存する条件
ただ、梅干しが長期間保存できるのは、ある条件を満たした時だけです。その条件とは、伝統的な梅干しの製法で作られ、伝統的な保存方法で保管されたものです。
具体的には塩分が18%から20%でつくられたもので、土蔵のような温度が低温で温度が一定に保たれている場所で、梅干しの中に雑菌などが入っていない場合であります。
冷蔵庫で保存していれば、まず梅干しを長く保存できる状態が保たれていると考えてよいでしょう。しかし、あなたがお店で買ってくる梅干しは、なぜか賞味期限があります。
なぜでしょう。
市販の梅干しはなぜ賞味期限がある?
梅干しは200年たっても腐らずに食べることができるほどのすごい保存食なはずなのに、スーパーで購入する梅干しは、なぜか賞味期限があります。
というのも、多くの市販の梅干しは伝統的な製法にはこだわらず、安くて美味しいものを食べたい、という消費者のニーズに合わせた「調味梅干し」というものだからです。
基本的に調味料を使用して味付けをしてある梅干しを調味梅干しと呼んでいますが、やたら金額が安いものは、中国から輸入した塩漬け梅を使用していて、その時点では塩分は伝統的な製法である20%~30%を守っているものの、それをより消費者の味のニーズに合わせるために、水で脱塩して、旨味や酸味など調合された調理液に浸して味をつけるそうです。
よって、そうした本来の梅以外の成分である調味料によって、梅干しの保存性が損なわれる場合があるそうです。また、食品の安全性を監視する消費者庁としての立場からも、便宜的に賞味期限を設定しなければならないということもあり、市販の梅干しにはだいたい半年という賞味期限が設定されることのなります。
食べることができるかどうかの見分け方
スーパーで購入して、賞味期限が記載されている梅干しは、その賞味期限に従ってください。では、自分の家で伝統的な製法によって作られた梅干しの場合、賞味期限はどう考えればいいのでしょうか?
200年たっても大丈夫だというのだけれども、自分の梅干しが、そうした理想的な状態を満たして保存されているのか不安ですよね。
梅干しはほとんど腐ることがないのですが、気をつけなければならないのはカビです。
梅干しにカビが生えると外見が変わるので、注意深く表面を見れば、すぐに分かります。しかし、梅干しは塩の結晶が浮き出てくることもあるので、それとカビを間違えてしまうこともあります。
どちらも白っぽいものが吹き出たようになっていますが、塩の場合はその白いものは塊のように出てきますが、カビの場合は、どこかフワフワした、毛のような感じで出てきます。
自分で梅を漬けるような人であれば、カビが生えても、再び漬けなおせば大丈夫であることを知っているでしょうが、素人であれば、カビか塩かの見分けも難しく、不安でしょう。それを無理して食べると、精神的に良くないでしょうから、少しでも不安におもったら、食べないほうがいいでしょう。
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